私の政策実績 その1

日本の国政は虚構の世界だ

私はこの3年間京都市会議員として京都市の変革に努力して参りました。私もかつては衆議院議員として働いていたこともありましたが、昨今の中央政治の貧困さをみるにつけ、日本は地方からしっかり建て直すしかないと痛感しています。地方こそ現場であり、多くの優れた現場での問題解決の積み重ねが全国に波及し、日本全体を変えていくのではないでしょうか。

かつての明治維新は「上からの改革」でありましたが、21世紀の高度情報社会では「下からの変革」が正しいのではないかと感じています。未だに多くの方々は、国政が日本の構造改革を推進していくと思われているようですが、私には国政は虚構の世界になっているように映ります。地に足をつけた現場主義を徹底するなかで、個性的で創造性あふれる地域社会が生み出されていきます。それらが大河となって日本の構造改革を推し進めていくのだろうと予感します。

自分たちが国政を動かしていくと勘違いしているマスコミや、低次元の醜聞合戦の場と堕している国会、国民から遊離してしまった官僚組織などはもはや尊敬されるべきところではありません。

今回は、私のこれまでの京都市における主な政策実績を紹介致します。

「京都ITルネサンス構想」を提言

京都市会議員に初当選した直後の平成11年7月に、私は独自の論文「京都ITルネサンス構想」を京都市長に提出致しました(私のホームページ『京都論』をご参照ください)。これは1200年の歴史と文化を持つ京都市を、IT(情報技術)を軸に再生していこうというもので、このアイデアは2025年を目標とした新「京都市基本構想」の中にも大いに反映させることができました。国の動きよりも約1年も早い動きであり内外から注目され、京都市では一気にIT化が進みました。

「京都市スーパーテクノシティ構想」

また近年の中国の台頭などにより、これまでの「ものづくり都市 京都」が極めて厳しい不振にあえいでいることから、3年前から「21世紀新京都市産業振興ビジョン」の策定を訴え、さまざまな具体的な提言とその実現に取り組んで参りました。平成14年3月にこれが「京都市スーパーテクノシティ構想」として結実するに至りました。これは大学や文化芸術、伝統産業、産業支援センター、中小企業、女性起業家、高齢者、市民などが融合する中で、人の力を引き出し交流・結集できる仕組みづくりを構築するものです。特に私は、ユニークな具体策のひとつとして「中小企業支援ボランティア制度」を提唱しています。詳しくは京都市のホームページをご参照下さい。

「京都市版中小企業技術革新制度(京都市版SBIR)」

すでに実現した産業育成政策としては、「京都市版中小企業技術革新制度」があります。これは大学や研究所などとの共同研究事業やあるいは伝統産業、観光事業などをテーマに、中小企業からビジネスアイデア、ビジネスモデルを提出してもらい、京都高度技術研究所が審査をする。その中で発展の可能性があると思われる事業に対して、調査研究の委託金を渡すものです。この資金は融資や出資とは異なり、返さなくてよい見返りのないお金です。日本の自治体では京都市だけが実施している制度ですが、アメリカでは中小企業育成策として大変効果があった政策です。

地域産業資源情報のデータベース構築

京都の大学研究者の研究内容と起業家のニーズが、インターネット上で出会うことのできるデータベースの構築を実現しています。京都高度技術研究所のホームページの中にあります。

「SOHOビジネス・コミュニティビジネス」の育成を提言

前者は自宅あるいは自宅近くに小オフィスを構え、パソコンなどの通信機器を活用して仕事を進める勤務形態です。後者は環境・高齢者介護・子育て・教育など地域が抱える課題に対して、住民のニーズに対応しながら解決する事業で、地域振興と新たな雇用創出の場として期待されています。私は京都市ではこのようなビジネスを育成していきたいと考えています。

「バイオディーゼル燃料」事業の土台を作る

京都市では使用後のてんぷら油をもとにクリーンな燃料を製造して、バスや清掃車などを運行する「バイオディーゼル燃料(BDF)」事業が実行されています。上京区などでは市民からの回収も軌道に乗っていますし、京都市では燃料製造プラントも設置することになりました。私はこのBDFの開発事業者を当時の通産省や運輸省、環境庁などに紹介し国として認めさせ、大枠の方向性を築く努力を致しました。

「交通需要マネジメント政策」の確立

自動車総量の管理コントロールを目的とした「交通需要マネジメント政策」の確立に貢献しています。京都市では「歩いて楽しいまちづくり」を目指していますが、そのためにも市内部の自動車総量をいかにして減らしていくかが大きな課題です。すでに観光地域での交通規制実験は実施していますが、その他にロードプライシング、駐車場マネジメント、共同配送、荷捌き駐車場の設置などを提言しています。

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