![]() ニーチェが「神は死んだ」と言ったことは有名ですが、神が不在の人間の社会に絶対の歴史法則があると叫んだのはマルクスということになるでしょう。マルクスはキリスト教と教会を否定しながら、しかし実は別の絶対者(歴史法則と共産党)を生み出してしまったのではないでしょうか。これも人間社会の決定論である訳です。資本主義社会は暴力革命によって止揚され、必ずや共産主義社会が実現するというものです。その場合人々は絶対者としての共産党の言う事に従わなければならないのです。 しかし歴史はマルクスの予言通りにはならなかった。人間には自由があるからです。マルクスが想像した以上に人間は自由に考え行動したということです。政治との関連ではこのことが重大な問題です。日本でも未だにこの共産主義絶対思想を信奉している政党がありますが、この思想を哲学すればいかに人間の自由というものを否定しているかが明白です。 ![]()
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