形の上での政治主導による予算編成に疑問=衆院財金委=

3日の衆院財務金融委員会で公明党の竹内譲氏は、野田財務大臣の財政運営についての基本的考え方に対する質疑を行った。

【写真】野田財務相に財政運営について質問する竹内氏=3日

 冒頭、竹内氏は、政権交代後、初めての本格的な予算編成にもかかわらず、民主党が掲げる予算の大胆な組み換えや抜本的見直しには程遠いとして、形の上での政治主導に過ぎないと指摘した。

 また竹内氏は、内閣府の試算では、今年度の税収が2兆円程度増加すると見込んでも、歳出と歳入のギャップは49兆円にも上り、政府がめざす国債発行額の44兆円では5兆円程度歳入が不足し、さらに民主党のマニフェストの実現には、11年度に新たな5〜6兆円の財源確保が必要で、総額10〜11兆円も足りなくなるとして、政府の予算編成のありかたに疑問を呈した。

 さらに竹内氏は、参院選挙中に菅直人総理大臣が、今年度中に税率(10%を参考)や逆進性対策を含む消費税改革案をとりまとめると発言したことについて、税制を所管する大臣として事前に相談を受けていたのかどうか、野田財務大臣にその真偽を尋ねた。

 これに対し、野田財務大臣は、「税率の問題であるとか逆進性対策であるとか、個別の話について一つ一つ御相談をいただいたわけではない」と答弁、菅内閣の調整不足が明らかとなった。

以上

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