ご承知のとおり、京都はわが国の伝統産業のメッカであります。21世紀を目前にしてグローバルスタンダードのもとに、アメリカ文化の巨大なうねりが再び日本を襲っておりますが、にもかかわらず、日本が世界に誇ることのできる文化を保持しているのはまさに京都であり、その京都を支えてきたのが伝統産業であります。
しかし残念ながら京都の伝統産業はバブル崩壊以降、極めて厳しい状況に追い込まれております。それはこれまで日本経済をリードしてきた金融セクターの不安定化、産業全体の供給力過剰など戦後日本のまさに総決算が余儀なくされていることが根本にあることは言うまでもありません。そのうえで伝統産業においては、需要と供給の両面からの |
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